Stableは今夜TGE、完全希薄化後の評価額はどれくらいになる？

作者：1912212.eth，Foresight News

日本時間12月8日21:00、Stableメインネットが正式にローンチされます。StableはBitfinexとTetherが支援するLayer 1ブロックチェーンであり、ステーブルコインのインフラに特化しています。その設計の核心は、USDTをネイティブのガス料金として使用し、サブセカンド決済およびガス料金不要のピアツーピア送金を実現することです。記事執筆時点で、Bitget、Backpack、BybitなどがSTABLE現物取引への上場を発表しています。一方、Binance、Coinbaseおよび韓国の取引所は現時点でSTABLE現物の上場を発表していません。

総供給量1000億、トークンはガス料金に使用せず

プロジェクトチームはメインネットローンチ前にホワイトペーパーとトークノミクスの詳細を公開しています。ネイティブトークンSTABLEの総供給量は1000億枚で、供給量は固定されています。Stableネットワーク上の送金、決済、取引はすべてUSDTで決済され、STABLEはガス料金として使用されません。その代わり、開発者やエコシステム参加者間のインセンティブメカニズムに使用されます。STABLEトークンの配分は、ジェネシスディストリビューション（Genesis Distribution）が総供給量の10%を占め、ローンチ初期の流動性、コミュニティ活性化、エコシステム活動、戦略的配分に使用されます。ジェネシス配分分はメインネットローンチ時に全てアンロックされます。

エコシステムとコミュニティが総供給量の40%を占め、開発者助成金、流動性プログラム、パートナーシップ、コミュニティプログラム、エコシステム開発に配分されます。チームは総供給量の25%を占め、創業チーム、エンジニア、リサーチャー、貢献者に配分されます。投資家およびアドバイザーは総供給量の25%を占め、ネットワーク発展、インフラ建設、プロモーションを支援する戦略的投資家やアドバイザーに配分されます。

チームおよび投資家の持分には1年間のクリフ期間が設定されており、最初の12ヶ月はアンロックゼロ、その後リニアリリースとなります。エコシステムおよびコミュニティファンドの持分はローンチ時に8%がアンロックされ、残りはリニアベスティングで段階的にリリースされ、開発者、パートナー、ユーザー成長のインセンティブに使用されます。

StableはStableBFTコンセンサスプロトコルを採用し、DPoS（Delegated Proof of Stake）モデルを実装しています。この設計により、グローバル決済ネットワークに必要な経済的セキュリティ特性を維持しつつ、高スループットな決済をサポートします。STABLEトークンのステーキングは、バリデーター（Validators）やデリゲーター（Delegators）がコンセンサスに参加し報酬を得るメカニズムです。STABLEトークンの主な役割はガバナンスとステーキングで、保有者はトークンをステークしてバリデーターとなり、ネットワークのセキュリティ維持に参加し、DAO投票を通じてプロトコルのアップグレード（手数料率の調整や新ステーブルコインサポートの導入など）に影響を与えることができます。

さらに、STABLEはエコシステムインセンティブ（流動性マイニングやクロスチェーンブリッジ報酬など）にも使用可能です。プロジェクト側は、この分離設計により、USDTの安定性がボラティリティの高いガバナンストークンよりはるかに高いため、機関投資家資金の呼び込みが可能になると主張しています。

事前デポジットを巡る論争：インサイダー取引、KYC遅延

Plasmaと同様に、Stableもメインネット起動前に2回のデポジットを開放しました。第1フェーズの事前デポジットは10月末に開始され、上限8.25億ドルが発表後数分で満額になりました。コミュニティでは一部の参加者によるインサイダー取引が疑われました。ランキング1位のウォレットは、デポジット開始の23分前に数億ドル相当のUSDTを預け入れていました。

プロジェクト側は直接的な回答はせず、11月6日に第2期デポジット活動を開始し、上限は5億ドルとなりました。

しかし、Stableは市場のデポジット熱を過小評価しており、第2フェーズ開始直後、膨大なトラフィックが流入し、一時的にウェブサイトが遅延しました。このためStableはルールを更新し、ユーザーはHourglassフロントエンドまたはオンチェーンで直接デポジットできるようにしました。デポジット機能は再度24時間開放され、各ウォレットの最大デポジット額は100万ドル、最低デポジット額は変わらず1000ドルとなっています。

最終的に第2フェーズの総デポジット額は約18億ドル、参加ウォレット数は約2.6万個となりました。

審査期間は数日から1週間程度で、コミュニティの一部ユーザーからはシステム遅延や追加書類の繰り返し要求について不満が上がりました。

20億FDVの確率は85%以上

今年7月末、Stableは2800万ドルのシードラウンド資金調達を発表し、BitfinexとHack VCがリードし、時価総額は約3億ドルに達しました。

比較対象として、Plasmaの時価総額は現在3.3億ドル、FDVは16.75億ドルです。

一部の楽観的な見方として、ステーブルコインのストーリー、Bitfinexの後ろ盾、Plasmaの上昇後の下落を踏まえると、短期的には一定の人気や価格上昇余地があると考えられています。しかし悲観的な声も強く、ガスがSTABLEで支払われないため用途が限定的であり、とくに市場がベアサイクルに入って流動性が逼迫している現在、トークン価格が急落する可能性があるとされています。

現在Polymarketのデータによると、上場初日のFDVが20億ドルを超える確率は85%となっています。保守的に20億ドルと仮定すると、STABLEトークンの価格は0.02ドルとなります。

パーペチュアル契約市場については、Bitgetの価格情報によると、STABLE/USDTの現行価格は0.032ドルとなっており、FDVは約30億ドルに達すると予想されています。

Stable第1期の事前デポジットは8.25億ドル、第2期の実際の寄与額は11億ドルを超えましたが、比例配分後の実際プールイン額は5億ドルとなっています。総事前デポジット規模は13.25億ドルです。トークノミクスでは初期配分10%（事前デポジットインセンティブ、取引所活動、初期オンチェーン流動性など）が明らかにされています。仮にStableが事前デポジットへのエアドロップ配分を3%-7%とした場合、0.032ドルの事前価格で計算すると、リターンは約7%から16.9%となり、1万ドルのデポジットにつき700ドルから1690ドルのリターンとなります。