最近この相場にはちょっと面白さがあります。ナスダックは12月に強く上昇し、テクノロジー株は次々と好調を見せていますが、仮想通貨市場を見ると、ビットコインは8.9万ドル付近で反復的に揺れ動き、10月に記録した12.6万ドルの歴史高値から約25％後退しています。このような分化現象は確かに深く観察する価値があります。

過去数年を振り返ると、暗号通貨と米国株の連動性は比較的密接でした。特にリスク選好が高まる局面では顕著でした。しかし今回は違います。米国株が上昇しているのに対し、仮想通貨市場は追随せず、むしろ遅れをとっているように見えます。これは一体何を反映しているのでしょうか？

テクニカル面から見ると、ビットコインは歴史的高値からしばらく下落しています。市場のセンチメントも圧力を受けています。レバレッジの清算による連鎖反応も継続的に発生しており、暗号市場の大きな変動時には、機関投資家は流動性の高い他の資産を売却してポジションを維持しようとします。これがさらに市場全体のパフォーマンスを押し下げる要因となっています。

この「暗号通貨の下落→資産の売却→伝統的市場への影響」という伝導連鎖は、ますます明確になってきています。かつての正の相関性は、ある瞬間には逆転していることもあります。市場参加者はこの変化を真剣に受け止め、過去の論理をもって現在の相場を捉えるのはやめるべきです。