投資する株式を選びたいですか?EPSの計算方法を正しく理解することが第一歩です

株式投資の世界では、多くの投資家が「罠」に陥ることがあります。それは、一見良さそうに見える指標が実際には企業の財務状況を正確に反映していない場合です。あなたが理解すべき重要な指標の一つはEPS (Earnings Per Share)、すなわち一株当たり利益です。

EPSはどう計算され、なぜ重要なのか?

基本的な計算式:

EPS = (純利益 - 優先株配当) / 発行済み株式数

言い換えれば、EPSはあなたが保有する各株式に対して、その企業がどれだけの利益を上げているかを示します。これこそが投資家の「心臓部」であり、企業の収益性を直接反映しています。

税引後利益 = 総売上高 - 総費用 -法人税

より具体的な例を見てみましょう:2020年、企業Aの純利益は1,000 USDで、発行済み株式数は1,000株です。このときのEPSは = 1,000 ÷ 1,000 = 1 USD。

翌2021年、売上高が大きく伸び、純利益は1,500 USDに増加しましたが、株式数は変わりません。その場合のEPSは = 1,500 ÷ 1,000 = 1.5 USDとなります。この数値は50%増加し、企業のビジネスが力強く成長していることを示しています。

売上高とEPS:切っても切り離せない関係

高いEPSが必ずしも良いわけではなく、重要なのは企業の実質的な売上高が増加しているかどうかです。

黄金律: 総売上高増加 → 税引後利益増加 → EPS増加 → 株価上昇

多くの企業は、主要なビジネスからの収益ではなく、資産(土地、工場、建物など)を売却してEPSを「膨らませる」こともあります。そのため、EPSだけを見るのではなく、企業全体の売上高も併せて確認する必要があります。

EPSと配当:財務健全性のシグナル

安定した企業は、株主に配当を支払うことが一般的です。この行動は明確なシグナルを送ります:「利益が出ており、キャッシュフローも良好です」。

マクドナルドはその典型例です。43年間にわたり、売上高と配当は安定的に増加し続け、株主数も増え続けています。これは市場からの信頼の証です。

P/E比率 - 実際の価値を評価するツール

P/E比率 = 株価 ÷ EPS

P/Eは、あなたが1単位の利益を得るためにいくら支払っているかを示します。

  • P/E > 25: 株価が高く評価されており、投資家は高い成長を期待している
  • P/E < 12: 株価が低く評価されており、上昇の可能性がある

ただし、業界ごとに特性が異なるため、同じ業界内で比較することが重要です。

自社株買い:企業の「EPS増加戦略」

多くの企業は、発行済み株式数を減らすために自社株買いを選択します。株式数が減少しても利益が変わらなければ、EPSは自動的に増加します。

例: AAA社は2018年に利益40 USD、株式数40株で、EPSは1 USDです。2019-2020年、利益は20 USDに減少しましたが、20株を買い戻したため、EPSは = 20 ÷ 20 = 1 USD…いいえ、計算し直すと、40 ÷ 20 = 2 USDとなり、株価は倍になる可能性があります。

株式買い戻し戦略を採用している企業は、買い戻しをしない企業よりも株価が早く上昇する傾向があります。

EPSを使った投資の際に注意すべき3つのポイント

第一:1-2年だけのEPSを評価しない

EPSは資産売却によって一時的に「増加」することもあります。長期的なトレンドを見るために、少なくとも3-5年間のデータを追う必要があります。

第二:EPSの増加は必ずしも実質的な利益増加を意味しない

Netflixはその典型例です。EPSは何年も連続して増加していますが、キャッシュフローは継続的にマイナスで、負債も増え続けています。つまり、企業は「紙上の成長」を維持するために資金を使い果たしているのです。

第三:複数の指標を組み合わせることが重要

EPSだけを見るのは不十分です。以下も確認しましょう:

  • 売上高は安定的に増加しているか
  • 配当は増加傾向にあるか
  • P/E比率は適正か
  • キャッシュフローは健全か
  • 自社株買いを行っているか

多くの「青信号」が揃えば、投資判断の確度は高まります。

まとめ

EPSはどう計算されるのか?今なら理解できたでしょう。ただし、EPSは大きな絵の一部に過ぎません。潜在的な株式投資は、単に数字が高いことを選ぶのではなく、実際に財務状況が健全な企業を選ぶことです。EPSが増加している理由は売上高の増加によるものであり、他のトリックや策略によるものではないことを見極めましょう。

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