原油の価格が大きく変動しているときに投資すべきか?原油投資の詳細ガイド

原油市場はかつてない変動の時期を迎えています。WTI (USOIL) の価格は一時20ドル/バレルの史上最低を記録し、その後30ドル/バレル付近に回復しました。しかし、最も驚くべき出来事は、5月満期の原油先物契約がマイナス36.9ドル/バレルに達したことです。これは商品取引の歴史上決して起こり得なかった事象です。これに伴い、ショック安が連続し、USOILは53%下落、ブレント原油 (UKOIL) はわずか1日で25%の価値を失いました。このような変動の中、多くの投資家は動揺し、「今こそ原油投資の黄金期なのか?」と疑問を抱いています。

原油市場の危機:その原因はどこに?

なぜ原油価格が自由落下しているのか理解するためには、このエネルギー市場に強く影響を与えている4つの主要要因を見ていく必要があります。

記録的な需要減少

米国エネルギー情報局 (EIA) の報告によると、2020年3月の原油需要は前年同月比で1140万バレル/日減少し、暗い見通しを示しています。さらに恐ろしい予測もあり、2020年の原油消費は6.5%減少するとされており、これは1980年以来最も深い減少です。需要が急落する中、供給過剰が続けば、価格圧力は避けられません。

米国シェールオイルの生産継続増加

2015年以降、米国は未曾有の規模で原油採掘競争に参入し、2018年には世界最大の生産国となりました。しかし、逆に状況は悪化しています。需要の減少が供給を上回り、貯蔵タンクが満杯になりつつあり、USOILの価格は余剰油の保管場所がなくなるため急落しています。

OPECの優位性喪失を避けたい

サウジアラビアやロシアを中心とするOPEC諸国は難しい立場にあります。生産削減は収益減少を招きますが、削減しなければ米国のシェール企業に市場シェアを奪われるリスクがあります。そのため、OPECは拘束力のある削減合意に至っておらず、市場は不透明なままです。

米ドルの価値上昇

すべての原油契約は米ドル建てです。ドルが25%上昇すれば、価格は同じく25%下落したことになります。世界経済の不確実性がドルを強くし、これが原油価格への追加圧力となっています。

チャンスか、それとも挑戦か?正しい原油投資のアプローチ

重要なのは、価格のマイナス化はあくまで実物の原油取引に限定されるという点です。CFDなどの派生商品では、価格がマイナスになることは決してありません。これにより、激しい市場変動から利益を狙う投資家にとって絶好のチャンスが生まれています。

変動市場での取引戦略

10〜30%の変動が見込まれる取引セッションでは、原油投資家は主に2つのアプローチを取ることができます。

一つは、価格がさらに下落すると予想して空売り (short selling) を行うことです。これはCFDの大きな利点であり、市場の下落から利益を得ることが可能です。レバレッジを併用すれば、利益を大きく拡大できます。

もう一つは、底値買いです。原油は永遠に安くはなりません。テクニカル分析により、サポートラインを見極め、その付近から価格が反発する可能性を狙います。回復に自信のある投資家は、長期的なポジションでチャンスを待つこともできます。

CFD:原油投資に最適なツール

実物の原油を所有・保管せずに利益を得たい場合、多くの投資家は差金決済取引 (CFD) を選びます。仕組みは非常にシンプルです。

  • WTIの価格上昇を予測する場合、低い価格で買い注文 (Long) を出し、価格が上昇したら売却して利益を確定します。
  • 逆に価格下落を予想する場合、高い価格で売り注文 (Short) を出し、価格が下がったときに買い戻します。

各CFD取引にはコストが伴います。主に以下の3つです。

スプレッド (bid-askの差):買値と売値の差です。取引プラットフォームによってスプレッドは異なります。良質なプラットフォームは狭いスプレッドを提供し、コストを抑えられます。

手数料 (コミッション):一部の取引所では取引ごとに手数料がかかりますが、無料のところもあります。選択時の重要なポイントです。

スワップ (夜間金利):ポジションを夜間まで持ち越す場合、金利手数料が発生します。プラットフォームによって異なります。

具体例:USOILをスプレッド0.17ドルで取引し、10ドルの利益を得た場合、コストを差し引いて9.83ドルとなります。

なぜCFDが個人投資家に最適なのか

原油投資の始め方はさまざまあります。株式、先物取引、オプション、ETFなどです。しかし、激しい価格変動を狙いたい個人投資家にはCFDが最も適しています。

CFDのメリットは以下の通りです。

✔️ 実物の原油を所有しなくて良い — 保管の手間やコストを気にせず、価格差だけで取引可能。

✔️ 上昇局面も下落局面も利益を狙える — 原油価格が上昇しても下落しても、利益を得ることができます。

✔️ レバレッジを使って利益を拡大 — 1ドルの資金で最大100ドルの契約をコントロールでき、利益の可能性を100〜200%に高められます。

✔️ リスク規模が小さく抑えられる — 先物やオプションに比べて取引単位が小さく、初心者にも適しています。

✔️ 24時間取引可能 — 週5日、原油市場は常に開いています。

✔️ 満期日がない — 先物と異なり、CFDは保有したい限り持ち続けられます。

まとめ

原油市場はリスクに満ちていますが、同時に多くのチャンスも秘めています。供給と需要、OPECの政策、ドル為替など、多くの要因が絶えず変動し、魅力的な取引機会を生み出しています。

リスクを恐れず、資金も多く持っていない初心者の方には、CFDが最も適した選択です。柔軟性、低コスト、そして何よりも原油の価格変動を捉えたい個人投資家にとって最良のツールです。

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