イーサリアムは$2,850付近で推移：大口投資家の売却と蓄積アドレスのコストベースを巡る攻防戦

イーサリアムの最近の動きは少し気まずい状況です——10K-100K ETHを保有する大口投資家が過去4日間で一斉に150K ETHを売却しました。この動きは、多くの人にこの反発が安定するかどうかを心配させています。しかし一方で、積み上げアドレス（長期にわたり売却していないウォレット）は$2,860付近で静かに守っており、何らかのサポートが形成されつつあることを示唆しています。

大口投資家はなぜ今減持しているのか？

CryptoQuantのオンチェーンデータによると、この大口減持の動きは不思議ではありません。ETHは現在$2.95K付近で変動しており、ちょうど$2,900のコストベースエリアに位置しています。投資家は過去1週間で10億ドル以上の損失を記録しており（Santimentの実現損益指標に基づく）、大部分の売り圧力は損切りや損益確定を狙う保有者から来ています。

さらに厳しいのは、イーサリアムETFが水曜日に連続流出日数を7日に延長し、累計流出額が10億ドルを超えたことです。大きな資金が外に流れる中、散発的な投資家も自然と神経質になっています。

積み上げアドレスは救済に動くのか？

過去のデータからは、ETH価格が積み上げアドレスのコストベースに近づくと反発が見られることが多いです。今回もそれに倣う可能性があります。

現在ETHは$2,850付近で初期のサポートを見つけており、以前は$3,100で強い抵抗に遭遇していました。このサポートが維持されれば、新たな買い圧力を呼び込む可能性があります。

清算データを見ると、過去24時間でイーサリアムの清算額は2.15億ドル（うちロングの清算は1.86億ドル）に達しており、市場のレバレッジポジションはかなり削減されていることがわかります。残っているポジションは比較的健全なものになっているとも考えられます。

テクニカル分析はどうか？

相対力指数（RSI）は中性以下の水準にとどまっており、ストキャスティクス（Stoch）は売られ過ぎ域に近づいています。これは短期的には反発の余地があることを示唆しています。

上方向を見ると、ETHが$3,100の重要な抵抗線を突破できれば、次のターゲットは$3,470になる可能性があります。ただし、その前に20日指数移動平均線の抵抗をクリアする必要があります。下方向を見ると、$2,850のサポートを割り込めば、$2,380まで下落する可能性もあります。

今の局面はまるで引き裂かれるような状態です——クジラは減持圧力をかけ、積み上げアドレスは防衛に回っています。どちらが優勢になるかは、今後数日の市場動向次第です。