航海株は今買えるのか?データから見る台股・米国株の航海株の真の困難とチャンス

航海株について言えば、多くの人が最近尋ねているのは:これは底打ちの良いタイミングなのか?

航海株(海運株)は一見シンプルに見えるが、実は奥深い秘密が隠されている。この種の企業は世界貿易の輸送の要所を掌握し、原材料や部品、完成品を一つの大陸から別の大陸へ運ぶ役割を担っている。国際貿易が活発であればあるほど、航海株は高く評価される。しかし逆に、経済が衰退すれば、航海株はすぐに下落する。

航海株の実情:高値から谷底へ

まずデータから見てみよう。世界最大の海運企業Maerskは、2022年初に株価がピークを迎え、その後、時価総額はなんと6割も蒸発した。ドイツのHapag-Lloydも好調とは言えず、2022年末の最高値から約7割も下落している。

さらに痛いのは業績の数字だ。Maerskの四半期売上高は2022年の227.67億ドルから一気に減少し、2023年第2四半期には130億ドル未満にまで落ち込み、減少率は4割超。利益もひどいもので、2022年中の88.79億ドルから2023年の14.53億ドルへと半減し、縮小率は83%に達している。

これは単なる株価の話ではなく、業界全体が深刻な調整期に入っていることを示している。

台湾株の航海株と米国株のリーディング企業の違い

航海株に投資したい人には、主に次の選択肢がある。

台湾株の銘柄:長榮(2603)と陽明(2609)。長榮は200隻以上の船を所有し、総運力は167万TEU(標準箱換算)に達し、主に遠東からアメリカ、北欧への航路を運営している。陽明は世界170の港でサービスを提供し、運力は70万TEU超。

米国株の銘柄:Maersk(AMKBY)、Hapag-Lloyd(HPGLY)、東方海外(OROVY)。中でもMaerskは業界の巨人で、年間運量は418万TEUにのぼり、130か国で事業を展開している。

ここでの重要な違いは、長榮と陽明は遠東から米西海岸・米東海岸への航路に過度に依存しているのに対し、Maerskの航路はよりグローバルに分散している点だ。この差は後々非常に重要になる。

航海株の未来を左右する三つの変数

第一の変数:経済と金利

米連邦準備制度は現在、基準金利を5.5%の高水準に維持している。インフレが安定すれば、利下げサイクルが始まる。世界経済が回復すれば、航海株も反発の余地が出てくる。しかし、金利が長期的に高止まりし、経済成長が鈍いままであれば、航海株は引き続き圧力を受ける。

第二の変数:サプライチェーンの中国離れ

これは両刃の剣だ。米国や西洋は産業の中国からの移転を加速させており、メキシコやインドなどへとシフトしている。これにより、中国の輸出貨物量は減少し、台湾株の長榮や陽明に直接的な打撃となる。なぜなら、これらは遠東からアメリカへの航路の恩恵を受けているからだ。一方、Maerskのようなグローバル展開の企業は、新たな航路を開拓することで損失をバランスさせることができる。

第三の変数:環境保護コスト

IMO 2030や2050のゼロカーボン排出など、環境規制はますます厳しくなる。大手海運企業は規模の優位性を活かし、比較的低コストでグリーン船隊にアップグレードし、より多くの受注を獲得できる。一方、中小の航海株は環境コストの負担に縛られ、苦しい状況に追い込まれる。

航海株の選び方:投資のロジックは明快

象を買い、蚊を避ける

時価総額100億ドル超のリーディング企業は、業界の不況期でも規模のメリットでコストを平準化し、リスクに強い。規模の小さな企業は、景気循環の中で淘汰されやすい。

航路の配置を重視

遠東-米欧航路に過度に依存している銘柄は注意が必要だ。地政学的リスクやサプライチェーンの調整が、これらの企業に直接的な打撃を与える可能性がある。世界中に航路を分散させている企業の方がリスクは低い。

船隊の新旧も重要

新造船は燃費が良く、環境規制に適合しやすいため、後のアップグレードコストも低い。老朽化した船隊は、2030年前後に大規模な環境改造の圧力に直面する。

サイクルの底値で買い、高値を追わない

航海株はサイクル株であり、マクロ経済に高度に連動している。賢い投資は、長期的に底値付近で段階的に買い、サイクルのピーク付近で少しずつ売却することだ。今は底値圏か?それは自分で判断する必要がある。

まとめ:航海株の投資ロジック

航海株の動きは結局のところ、「経済次第」だ。経済が好調で貿易が活発なら上昇し、逆に経済が悪化し受注が減少すれば下落する。

将来の世界経済の回復と金利の低下を見込むなら、台湾株や米国株の大型航海株は注目に値する。ただし、リーダー企業を選び、航路と船隊を重視し、小規模銘柄の高い変動性に惑わされないこと。

最後に心の準備をしておこう:航海株はしばらく調整局面が続く可能性が高く、すぐに大きな利益を期待しない方が良い。

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