最近市場で大きな動きがありました——FRB（米連邦準備制度理事会）がオーバーナイト市場に135億ドルを投入しました。どんな意味かというと、これはパンデミック以降で2番目に大きな単日の流動性注入であり、長年続いた量的引き締め(QT)の脅威がついに和らぎました。

この資金はどうやって入ったのか？オーバーナイト・リバースレポ取引を通じて銀行システムに直接資金を供給し、その規模はITバブル時代のピークをも上回っています。さらに重要なのは、市場が12月10日のFOMC会合での利下げをほぼ織り込んでいることです。しかも、それが一度きりではなく、来年も金融緩和が続く可能性が高いと見られています。流動性が緩むことで、リスク資産が勢いづいています。

リスク資産といえば、ビットコインは現在5万ドルの大台に迫っています。ブルームバーグのストラテジスト、マクグローン氏は、BTCがこの相場のボラティリティを先導する可能性が高いと指摘しています。金を基準にした場合、現在の価格はちょうど5万ドル強のラインにあります。

ただし、まだ楽観は禁物です。S&P500の120日ボラティリティは過去最低水準に近づいており、歴史的なデータではこうした時期に大きな動きが起こる傾向があります。短期的にはビットコインが調整圧力にさらされる可能性があり、急騰した後は一息つく必要があります。ただし、長期的には12月は伝統的に強い月であり、流動性の改善も続いているため、長期トレンドは依然として強気寄りです。

要するに、FRBが金融緩和に転じたことで短期的な乱高下は避けられないものの、大きな流れとしてはまだ強気相場が続く可能性が高いということです。とはいえ、今後の展開は来週の利下げ決定とその後の経済指標に注視する必要があります。