さっき面白いニュースを見かけました——某大手取引所がアブダビ・グローバル・マーケット（ADGM）の完全なライセンスを取得し、さらに来年からグローバル運営を段階的にそちらへ移すと宣言しています。この動きは、例えるなら卵を三つのカゴに分けて入れるようなもので、リスク管理と資産保護の強化と表現しています。

実際、ここ数年は大手プラットフォームが世界各地で信頼できる規制拠点を探しているのを明確に感じます。今回アブダビを押さえたのは、まさに戦略拠点の獲得と言えるでしょう。ADGMの規制枠組みは国際的にも評価が高く、機関投資家の資金を引きつけるのに役立っています。中東市場はポテンシャルが大きく、政策も比較的柔軟なので、人気が出るのも当然です。

三つのライセンス取得済みの法人が分かれて運営するのは、一見リスク分散の観点から正しいですが、よく考えると、現物取引・デリバティブ・カストディサービスなど各事業ごとに異なる規制要件に最適化したコンプライアンスを用意する意図もありそうです。体制はしっかりしますが、その分運営コストも確実に上がります。

我々一般ユーザーにとっては？短期的にはほとんど影響は感じません。発表にも明記されていて、日常取引はこれまで通り利用できます。ただ、長期的にはどうなるか分かりません。コンプライアンスコストが上昇すれば、手数料が微調整されるかもしれないし、運用商品の利回りが下がる可能性もあり、今後の動向を注視する必要があります。

次のステップはおそらくヨーロッパでしょう。中東のハブを押さえた後、この流れでいけば、ヨーロッパのMiCA枠組み下でのライセンス取得が次の目標になりそうです。ヨーロッパ市場の規模は大きく、ルールも徐々に明確化しているので、無視はできません。

要するに、これは野良運営から本格的な正規軍への大きな転換点です。業界全体にとっては良いことで、主流化が確実に加速している証拠ですが、古参プレイヤーにとっては、手数料が異常に安くて新コインが乱発されていた“あの時代”には、もう戻れないのかもしれません。資金はより安全になりますが、その分、昔ながらの“自由な雰囲気”は薄れていくでしょう。

以上はあくまで個人的な憶測です。詳細は公式発表を確認してください。