ウォール街はパウエル議長が今週「タカ派的な利下げ」を行うと予想しており、FRBは近年最大の内部対立に直面している

12月8日、FRBが再度利下げを行うことはほぼ確実視されているものの、主要な焦点はパウエル議長が来月以降の追加緩和についてどのように説明するかに移っている。FRBの政策決定者の間でタカ派とハト派の立場の対立が深まる中、パウエル議長は今週の中銀会合で難しい調整を迫られることになる。ウォール街では今回の利下げが「タカ派的利下げ」になるとの見方が強く、これはパウエル議長が今月の利下げでハト派に加わる一方、FRB内のタカ派をなだめるために、来年1月の追加利下げのシグナルを出すことを避ける可能性があることを意味している。バンク・オブ・アメリカのアナリストは先週金曜日のレポートで「パウエル議長は近年で最も意見の分かれた委員会に直面している。そのため、10月と同様に、記者会見でタカ派的な姿勢を示しながら予想される利下げとのバランスを取ろうとするだろう」と述べている。しかし同時に、FRB議長は政策決定者たちがあらかじめ決められた道筋を持っていないこと、金利変動は今後発表されるデータ次第であることを繰り返し強調してきた。したがって、バンク・オブ・アメリカは、パウエル議長が「タカ派的利下げ」を容易に実現できるかどうか疑問視しており、2度の会合の間に市場に影響を与えるデータが多数発表される予定で、その一部は政府閉鎖の影響で延期されていることも考慮している。同様に、JPモルガンの米国チーフエコノミストであるマイケル・フェローリ氏も、今週の利下げ後に金利は中立水準に近づくとパウエル議長が強調すると予想している。したがって、追加的な緩和政策はリスク管理に基づくものではなく、労働市場の実質的な悪化があった場合にのみ検討されるだろう。（金十）