【ニューヨークコイン市況】ビットコイン急落後に反発、9万1千ドル回復…主な変数は？

出典：BlockMedia 原題：[ニューヨークコイン市況]「計画的な売却だった」…急落後反発したビットコイン9.1万ドル、次の変数は？ 原文リンク：

米国連邦公開市場委員会(FOMC)会議を控え、ビットコインはクジラの売却と連鎖清算にもかかわらず反発に成功した。週末を通じて流動性が薄い市場を狙った売り圧力が集中したが、FRBの短期流動性供給と利下げ期待感が割安買いを刺激し、価格が急速に回復した。

ビットコイン(BTC)は24時間前より2.23%上昇し、91,487ドルで取引されている。前日は一時87,000ドル台まで急落したが、その後の強い買いにより91,000ドル台を回復した。

クジラ売却後の急反発、両方向清算で3億ドル損失

週末の急落はクジラウォレットと主要取引所を中心に1時間で15,565BTC(約14億ドル相当)が集中的に売却されたことで始まった。

市場ではこれを「週末の流動性回収を狙った計画的な売却」と解釈している。デリバティブ市場では1日で約3億4,667万ドル規模のロング・ショートポジションが強制清算され、ボラティリティが極大化した。

専門家らはこの急騰落が単なる市場ノイズではなく、構造的流動性操作の可能性が高いと見ている。特にビットコインが93,000ドルを突破した場合、約10億ドル規模のショートポジションが追加清算される可能性があるとの分析も出ている。

FRB流動性供給期待は依然として継続

ビットコインが急落後速やかに反発した背景にはFRBの利下げ期待とともに、最近の短期流動性供給が作用したとの分析がある。市場は今回のFOMC会議で政策金利0.25%p引き下げの可能性が高いと見ており、これは中期的な金融緩和サイクルへの期待を高めている。

FRBは今月初め、13億5,000万ドル規模のオーバーナイトレポ(Repurchase Agreement)流動性を短期資金市場に供給した。これは短期的なドル需要増加を反映し、ビットコインのような流動性感応資産にポジティブな影響を与えたと解釈される。

イーサリアム強気、XRP弱気

主要アルトコインはまちまちの動きを見せた。イーサリアム(ETH)は3.35%上昇の3,135ドルで取引され、週間ベースで3.15%上昇した。カルダノ(ADA)は4.45%急騰し0.4322ドルを記録、ソラナ(SOL)は2.66%上昇した。ビットコインキャッシュ(BCH)は0.94%上昇し、上昇基調を維持した。

一方、XRPは週間ベースで5.37%下落し、ドージコイン(DOGE)も5.44%下落して相対的な弱さが続いた。

レイヤー1が強気相場主導、投資心理は依然「恐怖」

レイヤー1銘柄のテクニカルリバウンドが市場回復を主導した一方、ミームコインなど流動性の低い資産は相対的に不調が続いた。全体の時価総額は3兆1,400億ドルで前日比わずかに減少したが、CMC20アルトコイン指数は2.25%上昇し、一部で回復の動きがみられた。

投資心理を示すAlternative貪欲・恐怖指数は25を記録し、「恐怖」レベルにとどまった。これはクジラ売却、清算拡大、FOMC待ちなど不確実性が続いていることを示している。

注目変数：日本銀行の利上げとグローバル債券市場への影響

今週の市場のもう一つの主要変数は日本銀行(BOJ)の利上げの有無だ。一部では円高によるキャリートレードの巻き戻しを懸念しているが、専門家らはより構造的なリスクに注目している。

インベスティングライブ アジア太平洋通貨分析専門家は「BOJの利上げはすでに市場に織り込まれており、日本10年債利回りは1.9%を超えている」とし、「実質的なリスクは日本の金利がグローバル債券利回り上昇を牽引し、リスク資産全般に負担をかける可能性がある点」と指摘した。