ステーブルコインの支払いについては、要するにガス代と速度の問題に行き着く。USDTを送金するとき、待たされるか手数料が送金額より高くなるかのどちらか—これでは支払いとは言えないだろう。Plasmaという新しいパブリックチェーンは、この痛点を解決するために登場した。

チームの位置付けは明確だ：ステーブルコイン専用のLayer1ネットワーク。目的は、オンチェーンの送金をLINEのようにスムーズに、手数料ゼロ、秒で着金させること。少し理想主義的に聞こえるかもしれないが、技術的な路線は非常に堅実だ。

その核心は、彼ら自社開発のPlasmaBFTコンセンサスプロトコルにある。これはFast HotStuffをベースに改良されたもので、最大の特徴は完全並行処理—提案、投票、確認といったステップを待たずに、多スレッドで同時に処理できる点だ。

性能データも良好：理論的には毎秒千件以上の取引処理能力を持ち、平均して2秒以内に最終確定できる。重要なのは、これはただの資料上の数字ではなく、Rustで書かれた本番運用レベルの実装であり、概念実証のデモではないということだ。

今後の計画は、外部ノードの参加を段階的に解放し、ネットワークの分散化を進めることだ。このチェーンの本質的な狙いは、ステーブルコインの基盤インフラを再構築し、USDTたちが本当に動き出し、使われる環境を作ることにある。

もちろん、新しいパブリックチェーンが成功するかどうかは、技術だけではなくエコシステムやコンプライアンス、ユーザーの習慣も試される。しかし少なくとも方向性は正しい。支払い市場には、より効率的な解決策が本当に必要とされている。