BloombergのETFアナリストEric Balchunasは、市場に新たな現物型暗号資産ETFが続々と登場すると指摘しています。GrayscaleのGDOGだけでなく、XRP、Chainlink、Dogecoinといった資産の現物ETFも間もなく上場予定です。発行体にはFranklin Templeton、Bitwise、Grayscaleなどの大手金融機関から新たなプレーヤーまでが名を連ねています。

(出典:EricBalchunas)
このペースが続けば、Balchunasは今後6カ月で市場の暗号資産ETFが100本を突破すると予測しています。これは業界史上最大規模のプロダクト拡大期となります。
現物型暗号資産ETFの迅速な承認は、規制当局の根本的なスタンスの変化によるものです。従来、SECはBTCやETH以外を対象とするETFに非常に慎重でした。Bitwiseなどの暗号資産インデックスファンドもたびたび承認遅延や除外対象となっていました。しかし現在、規制当局は単なる上場許可から、透明性の高い市場メカニズムやリスク管理体制の構築へと方針を転換しています。この実務的な政策転換により、規制当局・金融機関・商品戦略担当者が一体となって、暗号資産ETFの制度的成熟を推進しています。
新たに承認された現物型ETFは、より多様な資産を組み入れ、金融市場の認識が「価値保存」から「機能的ユーティリティや基礎的需要」重視へと転換していることを示しています。
主要オラクルプロバイダーであるChainlinkのETF組み入れは、市場が基盤インフラの投資・金融価値を認める段階に入ったことを示します。資産保全からオンチェーン経済活動の中核的ドライバー特定へと主眼が移っています。
RippleとSECの訴訟が大詰めを迎え、XRPの規制ステータスはかつてなく明確になっています。強固な国際送金ネットワークと相まって、XRPは現物型ETFの発行を目指す機関にとって理想的な選択となっています。
Dogecoinは強固な技術的ストーリーは持たないものの、世界最大級のミームコミュニティや著名な政治家の支持を背景に、市場での認知度や投資需要は非常に高い状況です。DOGEはETF発行体にとって重要な選択肢となっています。
暗号資産ETFはその役割を大きく進化させ、今や最も保守的な選択肢ではなく、市場で最も活発に取引されるプロダクトの一つとなっています。
新規上場の急増は暗号資産の金融商品化を後押しする一方、短期的には以下のような課題も生じています。
Web3について詳しく知りたい方は、こちらからご登録ください:https://www.gate.com/
現物型暗号資産ETFの急速な普及は、暗号資産が既存金融システムに本格的に統合された証です。ユーティリティトークン、インフラコイン、ミーム資産まで、金融商品化はほぼ完了段階に入りました。今後の生き残りは、上場スピードや発行本数、業界の話題性ではなく、基礎資産が実質的な価値を生み出せるか、機関が長期的かつ持続的な運用を維持できるかにかかっています。今後1年、このETF上場ラッシュは暗号資産金融の成熟度を測る極めて重要な試金石となるでしょう。





